墨会館

2016.11.12

墨会館  

竣工:昭和32年

設計:丹下健三

構造:鉄筋コンクリート造平屋建て一部2階建て

昭和32年に竣工した建物は、昨年耐震補強・改修工事が終了し、現在は『小信中島公民館と尾西生涯学習センター』として開館しています。

建物は平成20年に国の登録有形文化財に登録されています。

外壁は杉板型枠コンクリート打ち放し仕上げ、一部に通風用のテラコッタブロックが使われています。
内部の柱も杉板型枠コンクリート打ち放し仕上げ、壁にはタイル、また天井は板張りになっています。
使用材料はどれもやさしく、人の事を考え選択されている気がしました。

もちろん、改修工事後も大切な部分の仕上げはそのままでした。

当時は周囲に工場が多く、トラックの騒音を考慮し高い壁を作り閉鎖的にして、内部の環境を確保していました。反面、内部空間は窓や間取りを工夫して、とても開放的になっています。特に光の取り入れ方がとても良かったです。

この建物が昭和32年に完成したとは・・・・・やはり  丹下健三  恐るべし 。

↓ ケヤキの手摺、床はジュータン敷の内部階段・・・やさしいです!

↓ エントランスにある屋根の開口・・・・場所がいいです。印象的でした

↓ 壁のタイルに合せたプレート。 雰囲気ありますね!

資料室には当初の設計図書が有ります。ずーと見ていたいです。

当初、墨会館は艶金属の本社として建てられましたので、事務所として毎日使われていたと思います。事務所で働く社員の事を考慮し全体が人のスケールで設計されている様に感じました。